
何年か前の文具博で試供品として貰ったトンボ鉛筆のペタッツ。キャッチフレーズは「貼って剥がせる粘着グミ」だったかな。悪くはないんだけど、ポスター貼りぐらいしか用途が思いつかず、結局引き出しの肥やしになってしまっていた。

しかし、このペタッツハンディタイプのデザインはどう見てもオウムガイ。テープ自体がロール状なのでテープディスペンサーの形が巻貝、特にカタツムリに似るのは仕方がないとしても、これは明らかにオウムガイに寄せているとしか思えない。
オウムガイを参考にデザインされたのであれば、今流行りのバイオミミクリーの一つなのだろう。しかし、機能性を追求した結果、似てしまったのであれば、生物と文房具の収斂進化といえるかもしれない。
このペタッツ。側面の蓋を開けていわゆる粘着グミの付いたテープを取り替えることができるようになっている。使わなくなったテープを取り外し、代わりに幾分か使用したマスキングテープを入れてみたらこれがピッタリ。そしてこれが意外に使いやすい。
巻貝が死んでしまった後、その殻がヤドカリによって再利用されるのと同じく、ペタッツもペタッツとしての使命を終えた後にマスキングテープディスペンサーとして使われるなんて開発した人はそこまで考えていたのかなぁ。